さきほど、県立高校の確定志願倍率が発表されました。
2倍近い倍率の所もあるものの、定員割れしている学校も多くあります。
近年、少子化により受験競争が緩くなってきた事は、皆様もお感じだと思います。
実際の所は、どうなのでしょうか。
塾から「ねじり鉢巻き」が消え、「精神注入棒」が消え、
「何が何でも志望校に入れ」から、どの塾も丸くなって真摯に「お子様のため・・・」
そして、そんな時代に親はどうすれば良いのでしょうか?
少し振り返ってみると、
昭和の時代は「受験戦争」という言葉がありました。
受験が命がけだったことを感じさせる言葉ですね。
当時、親は我が子の教育に執念を燃やしていました。
母親がほぼ専業主婦であった時代で、企業戦士で家庭に不在の父親は、子供の教育を母親に託していました。
母親は全力で、我が子を少しでも偏差値の高い高校へ、そして東大を頂点とする有名大学群へ押し込むことが重要な務めでありました。当時は「教育ママ」なる言葉もありましたね。
それから、歳月が流れ、共働きが当たり前になり、「教育ママ」はいなくなりました。
多数派は学校選びにおいては、我が子に合った学校、つまり、校風が子供に合っているかどうか、興味のある部活があるのかなどという点を重視し、偏差値の少しの差ならこだわらなくなってきたといっていいでしょう。
それでは、学歴による収入の差は減ってきたのかというと、昭和末期の縮小トレンドは逆転し、平成以降はむしろゆっくり拡大しています(格差社会)。 現実は、学校歴、学習歴によって将来の子どもの選択の幅はますます狭まっているのに、意識の上でこの問題は解決されています。
つまり、みな、気にしないようにしています。
なぜ??
その理由は、親としては、変に子どもに勉強プレッシャーをかけて不登校にでもなってしまえば元も子もないと思っているからだと、私は思います。
そこで、子供が過ごしやすい学校の中で、たまたま難関高校、難関大学に進めればラッキーだという体にしたい、というのが親の本音ではないでしょうか。
また、40代の親世代の受験競争が激しすぎて、そもそも我が子がそれを乗り切れるとは思えないと諦めている人も多いとも言われています。
昨今の超少子化で、親世代とは真逆のゆるい受験状況にあるにも関わらず!!です。
競争を避けるのです!!
とことん個別指導学院でも、長期間の圧迫をせずになんとなく無理せず子供を勉強に導くことを、ここ数年は意図してやってきました。
年長さんからそろばんを習えば、算数が得意であると感じ、その結果、算数の勉強に自分から取り組む子供に育つだろう・・・。
中1で英語を集中して学習させれば、自分は英語が得意だと感じ、英語は簡単だと感じ、中2中3それ以降は、自らすすんで英語を学ぶ子供に育つだろう・・・。
親も教師もパワハラのように子供を圧迫して無理矢理学習させ、難関校にぶちこむ時代は終わっています。
今必要とされるのは、ソフトパワーによって学習を動機付けすることです。
とはいえ、何の手もうたなければ、子供が自ら算数を好きだと感じたり、英語を得意だ感じたりする事はありません。
だから、塾や親はこっそりと子どもに内緒で、策略をたくらむ必要があるのです。
策略とは?
(その2へ続く)